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もっと豊かに快適に!IoTを活用するスマートシティの現状

IoT関連ワードでは、よく「スマート××」と言われます。代表的な例は皆さまも毎日お使いの「スマートフォン」。電話(モノ)がネットにつながっているので、スマホもれっきとしたIoT製品です。
今回は「スマートシティ」について考えてみます。


1. スマートシティの概要と各企業の取り組みについて

スマートシティとは、IoTの技術を活用して街のエネルギーを有効利用し、インフラ設備や基本的なサービスを効率的に管理・運営することで省エネ化を徹底した都市のことです。
太陽光発電をはじめとする再生可能なエネルギーの供給を効率化するスマートグリッドや、電気自動車のための充電システムを整備した交通システム、省エネ家電や家庭用蓄電池を配備した都市システムなどが複合的に組み合わされて形成されます。

今後、人口が増加するに伴ってエネルギーの消費量も莫大に増えることが想定されるため、地球環境に配慮した都市作りを目指す動きの一つとして、こうした街づくりの実現に向けた試みが世界各地で見られるようになってきました。

スマートシティが志向するのは、エネルギーの消費量を少なくし、環境とよりより関係を築くことだけではありません。スマートな生活、つまり人々の生活の質を高めて、より快適に過ごすことや、スマートな経済、すなわち今後も継続して経済的発展を遂げることをも目的としていいます。
例をいくつか挙げてみます。

電力

①太陽光発電システムを使った自家発電によって得られたエネルギーを効率的に消費することで、余剰分の電気を電力会社に販売する。
住宅で使われるエネルギーは、照明の消し忘れや、誰もいない部屋での空調設備の使用などをIoTの技術によって自動的に制御したり、可視化することで無駄を省くことができます。節約したエネルギーは電力会社に販売し、利益を得ることも可能です。

solarpanel

交通

②スマートな交通システムが確立されることで渋滞やエネルギー効率が改善され、時間・経費を大幅に節約する。
個人で車を所有せず、住民で小型電気自動車をシェアすると、無駄なエネルギー消費が減ります。①で余った電力を電気自動車の充電に回したりすれば、自家発電の効果的な循環ができます。車が減れば渋滞も改善されるでしょう。

このように、社会生活をより豊かにすることに寄与するわけです。


各企業の取り組み

スマートシティが実現される過程には、ビジネスチャンスや雇用の機会も生まれるため、経済的な発展が見込まれます。そのためスマートシティ関連事業には大企業が積極的に参加しています。各企業のスマートシティに関する取り組みをご紹介します。

smartcity

総合商社

スマートシティ構想には欠かせないエネルギーの諸問題に取り組んでいるのが総合商社です。
伊藤忠商事株式会社は、新しいエネルギーの開発や省エネ、蓄エネの技術、またに温室効果ガスの排出権に関わる事業を展開。またEV(電気自動車)に利用できなくなった電池を家庭用の補助電源としての再利用するための技術開発にも取り組んでいます。

大手ゼネコン

インフラ整備には大手ゼネコンの助力が欠かせません。
清水建設株式会社は、環境との調和を図ったインフラや設備の建設事業に広く関わっています。またエコな建築技術を採用することで大幅なCO2排出量の削減にも寄与しています。

自動車メーカー

新たな交通システムの導入を目指す自動車メーカーの取り組みからも目が離せません。
トヨタは、再生可能エネルギーを使った快適かつ環境に配慮したライフスタイルを提案。次世代環境車の開発に注力する一方で、各車両の蓄電池の充電状態やそれぞれの家庭の電気使用状況などを管理するシステム「トヨタスマートセンター」の開発を進めています。


2. スマートシティを実践している都市、取り組みの事例

スマートシティを実現するためには、インフラ整備などに膨大な経費と時間、そしてマンパワーを必要とします。
2010年から2030年までの20年間で、いわゆるスマートシティ市場の規模はおよそ4,000兆円に達すると言われているため、各国がそれぞれに重要な国家的事業とみなしているようです。
世界各国の都市によるスマートシティへの取り組みについて、例を挙げてみていきます。

シンガポール

シンガポールでは、「Smart Nation」というビジョンのもと、街中にセンサーを張り巡らし、IoT技術を活用して街灯や車両の運行状況、人の動きなどさまざまなデータを収集・分析。より安全で快適な街づくりに役立てたいと考えています。

タクシー待ちをしている人の様子をカメラで撮影し、タクシー利用者に対し、リアルタイムで予定待ち時間を通知するシステムがその好例です。利用者に他の移動手段を促すことで混雑が緩和されるだけでなく、タクシーが必要な場所により多く車両を派遣できるため、タクシー会社にも大きなメリットがあります。
快適さと経済効果が得られる、まさにスマートシティが理想とする姿と言えるでしょう。

オランダ・アムステルダム

またオランダのアムステルダムで実施されている「アムステルダム・スマートシティ・プログラム」では、通信機能を持つ次世代の電気メーター「スマートメーター」やビル管理システム、電気自動車など、インフラ整備やエネルギー技術の分野で、さまざまな実験的事業を行ってきました。
また水源となる場所にセンサーを取り付け、収集した雨の量や気候に関する大容量データと合わせて分析。IoT技術を活用することで水路や運河の氾濫の的確な予想を可能にしています。


3. 日本での取り組み事例

日本におけるスマートシティの取り組みは、国家規模で行われているものも少なくありません。
経済産業省では「次世代エネルギー・社会システム協議会」なるプロジェクトチームを設置し必要に応じて研究会を実施。低炭素社会の構築に向けて検討を重ねています。

また、総務省では「ICT街づくり推進会議」を開催し「ICTスマートタウン先行モデル」実現と国際連携を模索。内閣府でも「環境未来都市」構想推進協議会を設け、環境や超高齢化対応の解決に向けての事例を創出するべく取り組んでいます。

このように日本での取り組みも年々活発になってきており、IoTを利用した事例が積み重ねられてきています。いくつかのケースをご紹介します。

千葉・柏

千葉県柏市、柏の葉地区の「柏の葉スマートシティ」では、千葉県・柏市・NPO団体と東京大学・千葉大学、さらに企業や市民も一緒になって議題解決に向け連携。IoTを利用しながら豊かな自然環境を守る「環境共生都市」、日本の産業を活性化する「新産業創造都市」、そして「健康長寿都市」を目指す取り組みです。
AEMS(エリアエネルギー管理システム)によって、街全体でエネルギーの利用を最適化する「スマートグリッド」を導入。国内で初めて、分散電源による電力の効率化に成功しました。
また、産業活性化のために設けられたKOIL(柏の葉オープンイノベーションラボ)では、ベンチャー支援のためのネットワークを完備し、最先端の研究や情報が集まる街を目指しています。健康長寿都市としては、病気を未然に防ぐための予防医学の推進や、化学物質をできるだけ除去した環境での実証実験である「ケミレスタウン・プロジェクト」を実施しています。

京都・大阪・奈良

「けいはんな学研都市」の愛称で親しまれる関西文化学術研究都市は、京阪奈丘陵に位置し、1987年以降、国家プロジェクトとして都市建設が行われています。IoTを利用した取り組みが盛んに行われ、CEMSと呼ばれる地域内エネルギーマネジメントシステムによって、長きにわたって省エネ化が図られてきました。
住宅や地域で使用するエネルギーの需要と供給のバランスを無駄なく配分するためのシステムの例としては、スマートハウス、スマートビル、スマートスクール、スマートストアが挙げられます。各々の施設やインフラが連携し合うことでエコシティの実現を目指しています。


4.さいごに

各企業や海外および国内都市による取り組みを取り挙げながら、IoT技術を活用したスマートシティの現状についてご紹介してきました。2050年には世界の人口が93億人を超えるとも言われています。
環境問題がますます深刻になることが予想されるなか、スマートシティの実現は、より快適に暮らす上での急務といえるでしょう。


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