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インタラクティブ・パッケージを商品に利用した新型デジタルカスタマーサービス

例えば、牛乳が賞味期限切れで酸っぱくなったことが牛乳箱にメッセージとして現れたり、食料品の箱に小さな文字で書かれた原材料のリストがそのまま読みやすい形で携帯に送られてきたりといったことが実現する日はそう遠くはありません。

すでにドアロックやスマートブレスレット、さらには無線通信機能を備えた冷蔵庫などではお馴染みのこのようなシステムが、我々にとってより身近な日用品に採用されることもそれほど驚くべきことではないという時代になってきたのです。

一般に「インタラクティブ・パッケージ」と呼ばれるこのコンセプトの捉え方は人によって様々ですが、印刷・パッケージの分野で最先端を行くカリフォルニア、サンルイスオビスポにあるカリフォルニア州立ポリテクニック大学のグラフィック・コミュニケーション科、マルコム・キーフ教授は「モバイル技術を用いてユーザーとつながりを持ち、より多くの情報やエンターテイメントを提供する」ことであると定義しています。

また、同氏は「インタラクティブ・パッケージとは、これまでは一般的だった受動的な形を超えて、むしろ消費者にはたらきかけるパッケージシステムのことです」と話し、「ほとんどの場合、我々(専門家)としてはモバイル技術を利用してパッケージの機能性を拡張させていくことができるという点に着目しています」と続けます。

また、ここには消費者のためにある程度のカスタマイズを加えるという考え方も含まれています。Design Studio Nuovo社のブランド効率化部門主任で、カリフォルニアはパサデナにあるArt Center College of Designのグラフィックデザイン科パッケージ部門主任のジェラード・へレーラ氏によると、メーカーや小売業者にとって、消費者がそれぞれの製品に対して特別に求めている特徴に対応して提供できるということは、ビジネス上大きな利点であるとしています。

「つまり、ブランド、対象製品、そして製作者自身が商品の販売前・販売時・販売後のいずれの段階でも高いレベルで消費者と関わりを持つことができるという訳です。」(ヘレーラ氏)

インタラクティブ・パッケージの例には、ワイヤレスセンサーなどのモバイルデバイスを通して、食品の消費期限や薬剤摂取に関する注意事項などを消費者に知らせることの出来るテクノロジーが含まれます。


「Enabling technology(実現技術)」

インタラクティブ・パッケージの実現化には、俗にいう「実現技術」の進歩が大きな役割を担っており、その多くがワイヤレス関連のテクノロジーになっています。

このように、パッケージをモバイルデバイスと連携させるコミュニケーションシステムであるワイヤレステクノロジーの例としては、電磁波無線通信(RFID)、近距離無線通信(NFC)、省電力Bluetooth(BLE)などが挙げられます。

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また、携帯電話で撮影した写真をデジタル処理することでアプリの機能に対応させることができる「拡張現実」技術も、前出のキーフ教授によるとそのエンターテイメント性から注目度が高まってきています。

一方で、へレーラ氏によると、企業の中には特定のテクノロジーに絞って開発を進めるところも見られ、特殊ラベルなどを取り扱うAvery Dennison社ではパッケージ~モバイルデバイス間のコミュニケーション技術としてNFC やRFIDに集中して開発を行っています。

また、Appleの開発するiBeacon近距離テクノロジーはBLEと連携することでデータ送信や代金支払いサービスを可能にし、その他の近距離関連モバイルコミュニケーション/サービスの利用も実現させることができます。

さらにノルウェイのThin Film Electronics社は高機能センサーを搭載した製品パッケージを開発し、製品の温度を感知して腐りやすい生鮮食料品の消費期限や薬剤の投与期限などの情報をNFC経由でワイヤレスデバイスに送ることのできるシステムを実用化させています。


伸びしろは計り知れない新システム

インタラクティブ・パッケージはまだ開発が始まったばかりの段階にあり、プロジェクトの多くは大学や研究所レベルで実施されているのが現状です。それでもArt Center College of Designにおけるヘレーラ氏の学生たちはインタラクティブ・パッケージのコンセプトをこれまでに数多く作り出してきています。

この記事はnteractive Packaging Adds Digital User Experience to Consumer ProductsをUsable IoT blogが日本向けに編集したものです。

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