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googleも参入!自動運転からテレマティクスまで~自動車×IoT最新事例10選~

新しい時代の車社会が始まっていることにお気づきでしょうか。障害物を検知してブレーキをかけるWBSの標準搭載や電気自動車の普及など、クルマはどんどん進化しています。しかし、これらはまだまだ自動運転に向けた進歩の入口であり、進化の途上にあるのです。
自動車メーカーだけでなく、google(米)やBaidu(中)などインターネット関連企業も開発を進めており、開発競争によって新技術も日々生まれている状況です。
今回は、進化を続ける自動車×IoTの最新事例を10、集めてみました。

目次

1.V2X(Vehicle-to-X)

自動車と他の何かをつなぐ、という意味のV2X。自動車は「コネクテッドカー」という情報のやりとりを行うひとつの通信端末となり、他の様々なモノとつながっていきます。車同士、街角のセンサーやカメラとつながり、やがては車自身が周囲の状況を認識、解析して判断し、臨機応変に対応する自動運転へと進化していくでしょう。

1-1 車車間通信

自動車同士で通信を行い、コミュニケーションを取ることを車車間通信(V2V/Vehicle-to-vehicle)といいます。自車の情報と他車の情報を受け渡し分析することにより、周囲の状況を確認、予測、判断といった、人間の脳が一瞬で行っていることを代替することができます。
この技術を使った相互衝突防止システムは道路上に走る車同士がクラウドを介さずお互いに通信し合い、位置情報や走行情報を把握することで警報を発するなどして出会い頭の衝突を防ぎます。

コネクテッドカー技術の一端を担うV2V(vehicle-to-vehicle communication)通信は、衝突事故を未然に防いだり交通渋滞を緩和することができると期待される技術です。

1-2 路車間通信

道路や建物、標識など周辺設備から発信された情報を受け取り、データ分析を行うことを路車間通信(road-to-vehicle communication)といいます。1で取り上げた車同士の通信と併せて分析を行うことで、より詳細で高度な周辺情報を取得し、解析結果を車が自律的に判断して自動運転を行えるようになります。

既に実用化されているVICSは光ビーコンを用いて収集したデータを、道路の渋滞情報や通行時間としてカーナビやラジオ局を通じて交通情報を提供していますが、今後は街中のセンサーから車に直接データを送ることもできるようになります。

トヨタは「ITS-Connect」をマイナーチェンジしたクラウンに搭載、右折時の注意喚起機能を実装しました。まだまだ情報を発信している交差点は少ないため、インフラが充実しないことには活用は難しいとは思いますが、これも自動運転への第一歩といえます。

引用元:http://toyota.jp/technology/safety/itsconnect/

2.ロボレース

V2X通信はビッグデータを統合して認識・判断するため、自律的に判断を行うAI(人工知能)の開発も進められています。
電気自動車のカーレース「フォーミュラE」が2015年11月に発表したのは、無人の電気自動車を用いてレースを行う「ロボレース」。各チームで自由に開発したAIを搭載した車で、競い合うことになります。2016年はフォーミュラEのサポートレースとして、世界を転戦する無人電気自動車の勇姿が見られる年になりそうです。人気のドライバーやレースカーに加えて、これからは優秀なAIがもてはやされる時代になるのかもしれません。

3.スマートモビリティ

電気自動車のシェアは年々増加し、日産リーフは世界累計販売台数が4分の1となりました。ノルウェーでは税制の優遇もあり新車販売の3台中1台が電気自動車となっているそうです。これからのクルマは電気自動車(EV=Electoric Vehicle)が主流になると予測されています。
トヨタが提唱する「次世代都市交通システム」では、超小型EV車、スマートモビリティを活用したマルチモーダルナビゲーションシステムで低炭素社会を目指すとしています。

フランスのグルノーブルで行われている実証実験では、スマホアプリでルート検索をすると、電車やバスなどの公共交通と車、スマートモビリティの空き状況が表示され、すぐに予約も可能。乗り捨てしてもOKで、新しい公共交通として選択肢が増え、渋滞の緩和に繋がるとされています。まさにスマートな車と言えるでしょう。

Ha:mo フランス グルノーブル実証実験

4.走行データ管理

IoTの活用例として身近に感じられるようになってきたのは「健康管理の可視化ツール」ではないでしょうか。腕時計型やイヤホン型、ヘアバンド型などのウェアラブルデバイスで、身体の健康状態を測定、データの蓄積による健康管理を行うというものです。
これを車に置き換え、車の走行状態や車体状況をデータ化する動きが本格化しています。

4-1 DriveON

車内のOBD-IIポートに装着する後付型の車両診断デバイスで、スマートフォンアプリと連携。急加速や急ブレーキ、アイドリングといった運転者の運転技術データの取得や、燃費、エンジン状況など車両本体のデータ分析を行います。

driveon引用元:DriveOn

4-2 カーナビ

GPSの位置情報と時間から走行速度を解析し、走行データとして蓄積することで、セーフティマップの作成や、エコな省燃費ルートの検索などが行えます。
ホンダは、急ブレーキポイントを走行データから抽出し、注意喚起を行うセーフティーマップを作成、公開しています。

carnavi引用元:ホンダ SaftyMap

また、災害時に浸水や陥没などで通行できない場合はカーナビに情報を表示するなど、防災面でもデータは活用されています。

4-3 ドライブレコーダー

事故が起こった時など、衝撃を検知して映像を残すドライブレコーダー。通信機能を備えることによって、緊急車両の手配や事故現場の交通情報などを素早く発信することが可能になっています。

accident

5.テレマティクス保険

運転診断データを活用したテレマティクス保険が各社から登場しています。車載機器からリアルタイムで走行データや車両データを取得し、優良運転者には保険料を割り引いたり、走行距離に応じて保険料を決定するという保険商品です。前項でご紹介した走行管理データの活用例ともいえます。

損保ジャパン日本興亜

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・法人向け商品、自動車保険フリート契約に加入している法人が全車両に導入した場合、保険料が5%割引。
・東芝製ドライブレコーダーと共に提供、スマホアプリと連動

ソニー損保

sonysonpo

・やさしい運転キャッシュバック型。安全運転を行った場合に保険料がキャッシュバックされる。
・計測器「ドライブカウンタ」30日間無料トライアル制度

あいおいニッセイ同和損保

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・実際の走行距離を1km単位で保険料に反映。走行距離に応じて保険料が変わる。
・トヨタカーナビ「T-Connect」会員向け保険

アクサダイレクト損保

http://www.axa-direct.co.jp/telematics/
・スマートドライブと提携、今後テレマティクス保険商品を発売予定

東京海上日動火災保険

http://www.tokiomarine-nichido.co.jp/company/release/pdf/150622_01.pdf
・パイオニアと提携、法人向けのテレマティクスサービスを提供予定

それぞれ特長を持った保険商品を展開していますね。ドライバーは安全運転をしたり走行距離を減らせれば、保険料が下がる可能性があるため、保険の面からも交通事故低減や低炭素社会を実現できるかもしれません。

6.商用車両データ管理

富士通は、トラックなどの商用貨物車に搭載した電子機器の走行データをネットを経由して収集し、分析した「商用車プローブデータ・サービス」を提供しています。全国の道路利用実態や物流走行経路の分析、そして渋滞や急ブレーキが発生している地点・区間の情報を蓄積できます。

fujitu

自動車は一般乗用車だけではありません。物流を担うトラックやトレーラーなどの商用車は700~800万台と言われています。商用車ももちろんインターネットに繋がるクルマになっていくことでしょう。

7.スマートウォッチと連携

ウェアラブル端末と自動車との連携は、同じ「通信端末」同士と考えることでスムーズになります。海外では既にナビシステムなどでスマートウォッチが活用されています。

7-1 ベンツ

現在実装されている機能はナビがメイン。iPhoneやアップルウォッチのアプリで目的地を設定すると、駐車場までのナビがスタートし、乗車後は目的地までのナビが車載ナビシステムに転送され、ナビゲーションが途切れずに行えるようになっています。

今後はガソリン残量の表示や、走行距離の確認などもアプリ上でできるようになると発表されています。

7-2ボルボ

「ボルボ・オンコール」は事故などの緊急時に自動的にオペレータに接続できるシステムで、もし自動車が盗難にあってもGPSを利用し、早期発見に役立つシステムです。さらにアップルウォッチと連携し、遠隔でドアのロック・解除ができるようになるアップデートも行われました。

今後は遠隔操作でエアコンのオン/オフを行ったり、ガソリン残量の表示や、走行距離の確認などもアプリ上でできるようになると発表されています。

(2016年1月8日追記:ボルボ・カーズは「ウェアラブル音声認識端末によりナビゲーションの設定、ヒーターの始動、ドアのロック、ライトの点滅、クラクションを鳴らすなどの操作をボルボの携帯電話用アプリケーション「Volvo on Call」とウェアラブルデバイスを通じて、クルマに指示することが可能となります」と発表しました。 ボルボ・カーズプレスリリース

8.アフターサービス

オンライン決裁システムのPayPal(ペイパル)の創業者が立ち上げた電気自動車メーカー「テスラ」。高級スポーツカーのようなデザインの電気自動車は注目を浴びました。
ModelSというタイプは「車輪がついたアプリ」とテスラが説明するとおり、PCのOSをアップデートするように定期的に自動アップデートし進化する、既存の自動車メーカーからは発売されたことのないタイプのクルマです。

tesra

車がインターネットに繋がっていると実感できるのは、自動的なアフターサービスかもしれません。定期的に自己点検し、問題が見つかるとテスラに報告、遠隔操作で解決することができるとテスラはうたっています。
運転者が気づきにくい問題点を、車が自分で見つけて解決できる。まさに、クルマ×IoTの好例といえます。

9.コンテンツ配信

KDDIと小田急エージェンシーが行っている実証実験「リアルタイム・バスサイネージ」。車載モニターにリアルタイムで最寄の交通機関の運行状況や、災害などの緊急情報を表示することができます。
バスごとや路線ごとなど、広告の内容を変えられるため、広告媒体としての地域性を高められるとされます。

bus引用元:http://news.kddi.com/kddi/corporate/newsrelease/2015/11/30/1473.html

車載機器のビッグデータ分析によって、カーナビやスマホアプリに地域情報やニュースなど特定のコンテンツを配信することも近い将来実現するでしょう。

10.ロボットタクシー

DeNAとZMPが共同開発を行うロボットタクシーは、自動運転車のタクシー。2020年の東京五輪で走行させることを目標に掲げ、開発が進められています。


(引用元:robottaxi.com

携帯端末からロボットタクシーを呼べば、カメラで乗客を認識してドアを開け、設定した目的地まで最短距離で安全に運んでくれる、そんなタクシーが走り回る社会がやがてやってくるでしょう。
過疎地では高齢者の交通手段として、また海外からの観光客が言葉に困らずに目的地に行けるなど、様々な活用方法が想定されています。

まとめ

いかがでしたか?コネクテッドカー、自動運転、AIなど、自動車が通信端末になると、これまでとはまったく違った車社会の到来が予想できます。車が変わり、街が変わり、そして人間の常識も変わっていくでしょう。そして、そのどれもに関わるキーワード「安全、安心」車社会が目指すのは交通事故のない社会ともいえます。
2016年1月6日から9日まで、アメリカラスベガスで行われているCESでも様々な自動運転や自動車に関する新技術の発表がされました。
https://www.cesweb.org
自動車×IoTは日進月歩、2016年はどんな技術が開発されるのか、ますます目が離せません。

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