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IoTが介護業界を支える!高齢化社会に向けた「新しい目と手」

4人に1人が高齢者になる時代

高齢者人口は3461万人、人口に占める割合は27.3%(※総務省統計局調べ/平成28年9月発表)。実に4人に1人が高齢者という時代です。
高齢者人口は今後もどんどん増え続け、将来的には3人に1人が高齢者という割合になる見通しです。

また、2025年問題というものもあります。これは、人口の多くを占める団塊の世代が、後期高齢者(75歳以上)になる年代なのです。
そのころには少子高齢化が進み、日本の人口逆ピラミッドはピークになります。

いっぽうで、現役世代の間では人手不足が進行し、とくに介護業界では深刻な人手不足に陥ると言われています。
現在でも人手が足りているわけではないのですが、高齢化社会となり介護が避けられない現状で、介護をできる人・介護をする人が不足しているというのは大きな社会問題となっています。

Ratio of Workers to Pensioners. Aging population problem

Ratio of Workers to Pensioners. Aging population problem

介護現場が抱える問題

デイサービス事業所なども含めると、高齢者を受け入れる介護施設も増えてきましたが、施設介護の件数が増えてくると、今度は2000年にスタートした介護保険で国の財政を圧迫するため、国は在宅介護を推進しています。
地域包括ケアシステムの構想を立ち上げ、お年寄りを地域でケアしていく方針に転換しているのです。

いっぽうの介護施設側では、人手不足が深刻化しています。
介護施設や医療施設の現場でも介護業務の負担が増大し、介護スタッフは疲弊しきっています。
介護の業務は、お世話そのものが手で行われるのは良いとして、その他の周辺業務がまだまだ非効率過ぎるのです。
書類の手書きは当たり前で、ICTがほとんど導入されていません。
少子高齢化で現場の人手不足が深刻化しているのに、コンピューターすら導入されていない現場も数多くあります。

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介護業務の負担軽減、効率化を目的としたIoT事例

そんな非効率で人手が足りない介護の現場ですが、IoTの登場によって変わろうとしています。
介護施設や医療施設で役立ちそうなIoT事例をいくつかご紹介します。

見守り業務の効率化

ベッドにセンサーを設置して、寝起きを管理することによって、夜中の巡回などをラクにします。
モニタリングにIoTを活用し、スタッフのスマートフォンに、利用者の誰がベッドを離れているかが通知されます。
ベッドのマットレスの下に敷くタイプならば、利用者の不便にもなりませんし、通常通り、その上で寝起きするだけで、スマートフォンに通知が飛びます。
夜間の徘徊などを監視するのに役立ち、いま誰が徘徊しているのかがすぐにわかるようになります。
IoTを導入した施設では、夜中のコールの回数が90回から25回に減りました。
それは、コールをする前に、スタッフが気づいて声掛けを行うことができるようになったことも関連しています。
IoTの導入によって、見守り業務がより楽になり、効率的になるのです。

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移乗・移動がロボットで楽々!

理化学研究所では、介護現場にロボットを導入すべく、開発が進められています。
介護者の膝や腰に負担をかけがちな、「移乗・移動」。車いすからベッドへ、トイレから車いすへなど、被介護者を支えながら移動させるのは大変です。
そうした作業を代替するために開発されているロボットの「ロベア」は、人を抱きかかえたり、立たせたりといった動作が可能です。
介護を人が行っているかのような柔らかな感触で、丁寧に丁寧に、抱き上げてくれます。

排泄を予知するシステム

介護支援機器としては、排泄をお知らせする「DFree」という機械も開発されました。
ベルト状にして腰に巻きつけるように装着、内臓の動きをモニターし、排泄をもよおす10分前に通知してくれるというものです。
これならば、高齢者に起こりがちな排泄失敗なども起こりません。
介護施設でDFreeの活用方法として、排泄のタイミングを知り、統計情報を取ることによって、おむつのムダなども防ぐことができるIoTとして、注目されています。

エアコンが見守る高齢者の様子

スマートエアコンの開発も行われています。
エアコンにセンサーをつけることによって、人が部屋に滞在しているか、また、睡眠状態はどうか、活動量はどうかなどを知ることができます。
事務室では部屋ごとの状況がひと目でわかるようになっており、緊急時にスタッフがかけつけてくれます。
冬なのに居室の温度が低すぎるなどの場合は、スタッフが立ち寄り、ひとこと声をかけてからエアコンの温度を上げるなど、さまざまな工夫が考えられ、スタッフの巡回の負担も減るとされています。

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在宅介護で役に立つIoT

在宅介護を行う場合は、施設介護よりもさらに効率的に介護を行う必要があります。
老夫婦がお互いを介護する老老介護なども社会問題となっており、少ないリソースでどれだけQOL(=クオリティオブライフ)を高めるかがポイントになってきます。

QOLは、物理的な豊かさやサービスの量、個々の身辺自立だけでなく、精神面を含めた生活全体の豊かさと自己実現を含めた概念。
参考:https://kotobank.jp/word/QOL-182697

高齢者のお出かけを見守る歩行アシストカート

歩行アシストカートにもセンサーが組み込まれ、IoT化しています。
歩行アシストカートに搭載されたセンサーから抽出した情報がIoTプラットフォームに集積され、歩行状況、稼働状況、異常検知などの見守りを実現します。
高齢者でも歩行アシストカートを利用して、自分で散歩や買い物に行く人も少なくありません。
ですが、家族にとっては、ひとりで出かけられるのは心配なことでしょう。
そんなとき、歩行アシストカートIoTなら、見守りが可能となるのです。

生活にとけ込む見守りサービス

IoT化したベッドでの見守りサービスもあります。マットレスの下などに設置し、寝起きを管理するのです。
朝になっても、長時間起きてこないなどの異変時にはスマートフォンに通知が飛び、ただちに家族が駆けつけられるようになっています。
IoTは特に見守り分野と相性がよく、高齢者の生活を邪魔しない形で、自然に見守りできるようなIoT製品がどんどん登場しています。

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外出通報システムで徘徊予防

認知症の方は、徘徊から行方不明になってしまうことが心配です。
そこで今までは、認知症の方にセンサーなどを持たせて居場所を検知していたのですが、もしも勝手に外されてしまったら検知が出来なくなります。
そこで、認知症外出通報システムでは、逆転の発想で、家族がセンサーを持ちます。
センサーを持った家族が外出したときは検知しませんが、何も持たない認知症の方が外出したときだけ、アラートが飛ぶようになるのです。
これならば、外に出ようとするタイミングで居場所を検知することができるので、徘徊を予防できます。

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AIが異常検知、プライバシーを守る

「在宅医療あんしんパック」というある程度のAIやIoTがセットになったものも販売されています。
カメラを設置し、画像をAIが分析することによって、異常を検知し、転倒や長時間の不在などをチェックすることが可能となります。
プライバシーに配慮するために、AIだけが見守りを行っている形です。
異常を検知すると病院や家族に通知され、家族の許可を得たら、病院がカメラの画像を見ることができます。
また、自宅にあるタブレットを遠隔操作し、声掛け機能やスマートウォッチによるナースコールがあればタブレットを遠隔起動できるナースコールの機能、バイタルデータを収集する機能などもあります。
実証実験に参加している病院も登場し、緊急時に備えています。

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介護とIoTの未来

介護の業界はテクノロジーの導入が遅れている分野があり、IoTによるイノベーションで生産性向上の余地があります。
AIを使えばプライバシーにも配慮できますし、IoTに搭載されたセンサーを駆使することによって、従来は人の目と手で行っていた見守りケアも、少ない人数で回せるようになるでしょう。
ロボットを使うことによって、介護職員にありがちな腰や膝の負担を緩和し、少ない労力でのお世話が可能となります。
IoTは介護業界にとって、頼ることのできる「新しい目と手」として期待されているのです。

人手不足で高齢者が増えていく未来ですが、同時にIoTによってこれまでと変わりない、質の高い介護が実現可能となるでしょう。
高齢者が増えていく2025年、2035年に向けて、IoTは進化を続けています。
今後はどのようなロボットやIoTが登場するのでしょうか。

何かが大きく足りない業界には、何か新しいものが登場する可能性があります。
今後もIoTの動向を見守りながら、介護業界の発展に貢献していきたいものです。

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