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持続可能な都市の構築 スマート・シティの現在と未来

目次
●スマートシティ(smart city)とは何か?
●日本国内のスマートシティの例
-東芝が行った「横浜のスマートシティプロジェクト」における実験
-トヨタ自動車の小型EV車シェアリングサービス「Ha:mo」
●海外のスマート・シティの事例①中国のMobike
●海外のスマートシティの事例②オーストリアのウィーン郊外Aspern(アスペルン)地区
●まとめ

最近よく耳にする言葉のひとつとして『IoT』があります。
IoTとは”Internet of Things(インターネット・オブ・シングス)”の略称で、日本語では「モノのインターネット」と訳されます。モノそのものが状況を分析・把握し、その場に合った動作を行います。
例として挙げるならば、車の自動運転はIoTにおけるわかりやすい例と言えます。
状況に応じた最適な動作をプログラムされているので、このようなことが可能なのです。
このIoTの技術などを活用した都市づくりである『スマート・シティ』も着々と広がりを見せています。

●スマート・シティ(smart city)とは何か?

スマート・シティとは何を指すのでしょうか。
スマート・シティはスマート・コミュニティとも呼ばれることもあります。
スマート・シティは21世紀に入って生まれた概念であり、はっきりとした定義はありません。
しかし世界的に共有されているこのスマート・シティという概念は、おおよそのところでいうと「人口増加に伴う食料不足・エネルギー不足を回避するため、有限である資源を効率的に活用し、IT技術などの最新技術も最大限活用することで環境にも配慮した持続可能な都市づくり」を指しています。
経済産業省によると、スマート・シティは以下のように定義されています。

エネルギーの消費が増え続ける現代。
石油など化石燃料の価格が上昇し、地球温暖化の問題も深刻です。
これからは、太陽光や風力など再生可能エネルギーを最大限活用し、一方で、エネルギーの消費を最小限に抑えていく社会が必要です。
それを実現するのが家庭やビル、交通システムをITネットワークでつなげ、地域でエネルギーを有効活用する次世代の社会システム。
スマートコミュニティです。

(出典:経済産業省 「スマートグリッド・スマートコミュニティとは」http://www.meti.go.jp/policy/energy_environment/smart_community/about/fallback.html

つまり、生活に欠かせないエネルギーの消費を抑えつつ、その他のインフラをIT技術によってつなぎ、環境にも配慮した都市全体における効率的なエネルギー消費を進める都市形成のことを指します。

●日本国内のスマート・シティの例

経済産業省が進めている「次世代エネルギー・社会システム実証事業」に選ばれた都市は、神奈川県横浜市愛知県豊田市京都府けいはんな学研都市福岡県北九州市の4都市

この次世代エネルギー・社会システム実証事業は、様々な企業が最先端技術を協力のもとスマート・シティの構築を実験しました。

東芝が行った「横浜のスマートシティプロジェクト」における実験

東芝が行ったのは、電力会社の要請によって一般家庭や工場・オフィスビルなどといった単位の電力供給先に対して節電を促すことで、電力の安定的な供給や、需要側による電力使用量のコントロールを可能にしました。
これをデマンドレスポンス(Demand Response, DR)といいます。
この実験の目的は、電力の安定供給を目的としています。
夏の暑い時期や冬の寒い時期に各所で一斉にエアコンをつけると、電力の安定した供給が難しくなります。
電力の消費が多い時間帯に各家庭やオフィスなどで節電に取り組むことで電力の全体的な消費はぐっと減ります。
節電ができた分電気料金が安くなったり(これを価格型デマンドレスポンスと言います)、節電に参加した各家庭やオフィスなどに何らかの対価を与える(これをインセンティブ型デマンドレスポンスといいます)ため、需要者側にとってもメリットがある仕組みです。
需要者にとってメリットがあることで、より節電効果を期待することができます。

トヨタ自動車の小型EV車シェアリングサービス「Ha:mo」

トヨタ自動車のお膝元である愛知県豊田市は、次世代車両の導入によってCO2排出量を抑える試みを行いました。
具体的には、超小型電気自動車シェアリングサービス「Ha:mo(ハーモ)」の運用を行うことによって、一般的な車両を用いたときと比べ、街中での短距離移動におけるCO2排出量を削減することに成功しました。
現在経済産業省の調査は終了していますが、ハーモのサービスは引き続き利用可能地域のみ利用ができます。
平成26年度の各都市における企業別の事業成果報告についてはこちらから確認することができます。

●海外のスマート・シティの事例[1]中国のMobike

人口の多い中国では、人が多い分エネルギー消費も膨大です。
中国で行われているスマート・シティのシンプルでわかりやすい例として「自転車での移動」がうまく取り入れられています。
日本でも良く見かけるようになったシティ・サイクルのように、使用料を払うことで自転車を借りられるサービスを提供している会社があります。
いくつかこのようなサービスを提供している会社はありますが、有名なところでいうと「Mobike(モバイク)」が挙げられます。
銀色のボディフレームにオレンジの差し色が映えるこの自転車は、中国の都市部で最もよく見られるシェアサイクルです。
使い方は簡単で、まずスマホにアプリを登録し、使用料を払うことで近くにあるMobikeをスマホで検索しいつでも乗ることができます。
GPSが届く範囲であれば、駐輪可能なスペースに乗り捨てることができます。
これにはエネルギー消費を抑えるという目的もありますが、そのほかにも現在中国で深刻な問題となっている大気汚染についても考慮した試みでもあります。
画期的なこのサービスですが、今のところ問題が2つあります。

利用する人の多くは自転車で駅まで行く人が多いので、自転車が駅周辺に溜まってしまうことでスペースを大幅に取り、歩行路を狭くしてしまっていること。もう一つは自分の自転車のように自宅周辺に停めてしまうことです。

●海外のスマートシティの事例[2]オーストリアのウィーン郊外Aspern(アスペルン)地区

スマート・シティという曖昧だった概念をより明確に位置付けたのはウィーン工科大学の「スマート・シティ・モデル」でした。
スマート・シティ・モデルは以下の6つに分類されています。

  • Smart Living(スマートリビング・生活)
  • Smart Energy(スマートエネルギー・環境)
  • Smart Economy(スマートエコノミー・経済活動)
  • Smart Learning(スマートラーニング・教育)
  • Smart Mobility(スマートモビリティ・交通)
  • Smart Governance(スマートガバナンス・行政)
ウィーンはスマート・シティに力を入れている都市ですが、都市建設そのものからスマート・シティ構想をベースにしている地区があります。
それがウィーン郊外にあるAspern(アスペルン)地区。ウィーン中心部から地下鉄に乗って約30分程度の距離にあります。
アスペルンの都市建設には3つのフェーズに分けられており、フェーズ1は2010-2017年、フェーズ2は2017年-2022年、最後のフェーズは2022-2028年となり、それぞれのフェーズで目標が決められています。トータルで18年がかりの都市構築です。
スマート・シティとしてどのような成果があるのかはまだ未知数ですが、これからの発展に期待が高まります。
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●まとめ

スマート・シティはこれからの都市形成において重要な考え方となってきます。エネルギーは有限であるため、最新テクノロジーによって必要以上のエネルギー消費を抑え、効率的なエネルギー消費を行うことが大切です。
次世代に持続可能な都市を受け継いでもらうために、今できることから取り組んでいかなければいけません。
スマート・シティにおける最新テクノロジーの活用について知ることは、私たちが快適に暮らすためでもあり、未来の世代へ持続可能な都市を残すことでもあります。

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