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進化を続けるパーソナルモビリティ

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パーソナルモビリティはどこから始まった?

パーソナルモビリティとは、1人乗り用に設計されたコンパクトな移動機器のこと。歩行者と自転車など従来の乗り物の間に位置付けられる移動ツールで、自然環境にも配慮したエコで快適な移動手段として提案されています。

このパーソナルモビリティに注目が集まるようになったのは、体重移動によってスタート・ストップさせる立ち乗り型の移動機器であるセグウェイが2001年に発表されてからのことです。2003年にはアマゾンで一般向けに販売が開始され、2006年には第2世代機が登場。2015年までに2,000台以上の販売実績があり、欧米各国では観光や警察官によるパトロールなどに広く活用されています。

日本では公道での走行が禁止されているため今ひとつ普及するには至っていませんが、2011年には茨城県つくば市が実験特区としてパーソナルモビリティによる公道走行が認められたほか、2015年には実証実験が全国で解禁され、パーソナルモビリティ普及に向けた様々な取り組みが行われています。

1. 自動車メーカーの取り組み

現在では、国内外の大手メーカーが参入し、様々なパーソナルモビリティを製造・提案しています。
国内外メーカーの例をいくつか挙げてみます。

ホンダ:UNI-CUB

本田技研工業による「UNI-CUB」が挙げられます。これは腰掛けタイプの移動機器で、体重移動によって操作することができます。
また前後移動はもちろん、独自のバランス制御技術によって、人が歩行するときのように横や斜め方向への自由自在な移動を可能にしました。両足の間に収まるという極めてコンパクトなサイズ感も大きな特徴です。

トヨタ:i-ROAD

またトヨタ自動車によるパーソナルモビリティからも目が離せません。「i-ROAD」を使った実証実験を世界各地で行っています。「i-ROAD」とは、前2輪、後ろ1輪の電動3輪式自動車で、屋根やハンドルのついた小型自動車タイプの移動機器のことです。
直立した車輪がカーブにさしかかると、速度に合わせて前輪が傾斜することでバランスを保つようにコンピューター制御されています。車のような安定感と遊園地の乗り物のような滑らかな走行を両立させています。

Xiaomi Ninebot Mini

海外メーカーの例として挙げられるのが、中国のスマートフォンメーカーXiaomi(小米科技)傘下の新興輸送ロボット企業Ninebotが2015年に発表した「Xiaomi Ninebot Mini」です。
足置き場のある台に車輪がついた、いわゆるセグウェイ型のパーソナルモビリティ。3万8千円という驚きの価格で世界を驚かせました。ステップに乗り、体重移動するだけで前後・旋回させることが可能で、重さはたったの12.8kgと持ち運びも簡単です。
最高速度は時速16kmで、15度の急斜面を登ることができるほか、1度充電すれば最大で22kmもの距離を移動することが可能。スマートフォンメーカーの製品だけあって、スマートフォンを使ったリモート操作も行えます。

Xiaomi Ninebot One

同じく、Xiaomiによる「Xiaomi Ninebot One」は、近未来的なフォルムが印象的な一輪車タイプの移動機器。やはり重心移動によって走行しますが、自動制御機能を搭載しているため、見た目ほど操作が難しくなく初心者でもすぐに上達するのだとか。
価格は8万6千円前後とリーズナブルですが、日本の公道で走行することはできません。移動に時間がかかるけれど自動車を使うほどではない程度の広大な敷地をお持ちの方に。

パーソナルモビリティの紹介動画では、どれも機動性を表現するため、ダンスなどの動きを取り入れたものが多いですね。

2. ベンチャー企業の取り組み

大手企業だけでなく、ベンチャー企業による成果にも目覚しいものがあります。
なかでも注目を集めているのが、佐藤国亮氏が代表を務めるココアモータース(Cocoa Motors)が発表した「Walk Car(ウォーカー)」です。
「携帯できるクルマ」というキャッチコピーにある通り、バッグに入れて持ち運びができる、2.8kgという軽量さと13インチというノートパソコン並みのコンパクトさを実現したことが最大の特徴です。
駐車するスペースが不要だから、いつでもどこでも持ち歩くことが可能なうえ、60分の充電で60分の移動が可能。操作性も高く、進みたい方向へと体重移動するだけ。止まりたい時は「Walk Car」から降りればOK。スケートボードのような感覚で使えそうです。

最高速度は持続16kmで、気になる価格は12万8千円。いま(2016年11月)予約すれば、2017年の9月以降、順次デリバリーされます。
残念ながら現時点では公道走行をすることはできませんが、広いテーマパークや大学のキャンパス内で利用したり、坂道で使用することもできるので、工場や倉庫などで従業員の負担を軽減したりと、かなり幅広い用途がありそうです。

3. スマートモビリティの活用方法

自然環境にも配慮した、スムーズで快適な移動を実現する新しい交通システムのことをスマートモビリティと言います。これによって渋滞や過密乗車、さらには環境問題などといった現在の都市交通システムが抱える諸問題を解決することが期待されています。
スマートモビリティは環境に優しく、しかも安全性と経済効率を実現した、より便利で快適な都市生活、いわゆるスマートシティ構想にとって、欠かすことができないピースの一つと言えるでしょう。

新たな交通インフラ整備に向け、様々な取り組みが実施されています。月極駐車場や空きスペースを利用して駐車場スペースを提供するパーキングシェアリングサービスもその一つ。例えば、2015年にリリースされた「eCoPA(エコパ)」は、センサーを内蔵したポールを利用し、お出かけ前に駐車場の空き状況をチェックできるサービスです。駐車場が予約機能を備えている場合は、駐車スペースを事前に予約することも可能で、駐車している時間や利用料金・決済まで、すべてスマートフォンで管理することができます。

またスマートモビリティを実現する上で重要なファクターとして自動運転技術が挙げられますが、その技術を利用した興味深い試みも実施されています。
日産自動車は、前を走行する車との車間距離を検知し、停車・前進を促す自動運転システム「プロパイロット」技術を利用したインテリジェントチェア「プロパイロットチェア」を発表しました。
これは一定の距離を保ちつつ前席に追従しながら自動操舵する椅子のこと。先頭に座った人が椅子を離れると、その椅子が自動的に最後尾に移動し、2番目の椅子が人を座らせたまま先頭に移動、さらにそれ以降の椅子もそれに続くというもので、飲食店の店先などで利用すれば、列が動くたびにいちいち立ったり座ったりする必要がなくなるため、利用客のストレス緩和に役立つと期待されています。
「プロパイロットチェア」は希望する店舗などに無償貸与されるため、話題作りにも一役買いそうです。

さいごに

進化を続けるパーソナルモビリティ、次世代モビリティについてご紹介してきました。現時点では、こうした新たな交通システムが実現する社会を想像するのは困難ですが、自転車、車、飛行機などが発達し、普及してきたのと同じように、ここで取り上げたスマートモビリティもまた一般的な移動ツールの一つになっていくのではないでしょうか。
新たな未来を形にする各企業の取り組みからますます目が離せません。

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